2004年3月アーカイブ

温暖な四国でも

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温暖な 四国でも
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nadare

『 二十年間に渡って四国の山々を登山してきた経験があり、冬の笹ヶ峰にも頻繁に登っているある登山者は、
「あんななだらかな笹ヶ峰で雪崩が起きるとは思ってもみなかった。」と言う。 』
「ドキュメント 雪崩遭難 」阿部幹雄著 山と溪谷社 2003年2月初版


★ 四国の雪崩 遭難事故

2003年2月 「ドキュメント 雪崩遭難 」阿部幹雄著 山と溪谷社 発行
が 発刊されました。

この中で 四国の 山域での 雪崩 遭難事例が 詳しく 出ていました。

1997年2月11日 笹ヶ峰
2001年2月14日 石鎚山

私も 四国の雪山へ 頻繁に出かけていますが、まあ 南国の雪だから 大丈夫だろうと 安易に考えている ことの方が多かったのですが、この本で やや 認識を新たにした次第でした。

さらに「決定版 雪崩学」北海道雪崩事故防止研究会編 山と溪谷社発行 2002年 によると
更に 前出の二例 後出 一例 以外に以下の 四国内での雪崩事故例が 出ています。

1943 03 29 石鎚山 初芽成谷 上部 おたけ沢 1人死亡
1968 02 23 石鎚山 初芽成谷 ? 雪瀑間 4人死亡
1963 01 14 高知県 天狗原 高原スキー場 5人救出
1997年2月11日 笹ヶ峰


1997年2月11日 笹ヶ峰
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「ドキュメント 雪崩遭難 」阿部幹雄著 山と溪谷社 2003年2月初版より引用

アプローチが簡単なので
冬期でも 大勢の登山者で賑わう山である。


夏道 登山道の一部区間が 雪崩の走路と重なっている。
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「ドキュメント 雪崩遭難 」阿部幹雄著 山と溪谷社 2003年2月初版より引用


2001年2月14日 石鎚山

著名山ブームもあり 冬期でも運行するロープーウェ? があり やはり年中 賑わう山だ。

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「ドキュメント 雪崩遭難 」阿部幹雄著 山と溪谷社 2003年2月初版より引用


★ 剣山 測候所の方が 殉職

1965年3月16日 剣山山系 の 一の森 北斜面 で剣山 測候所の方が 雪崩で遭難し 殉職しました。
今では 測候所は廃止されていますが、建物は残っています。また 遭難碑が 建てられています。
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「 山を愛し 気象観測を愛し こよなく 妻子を愛せし 男 ここに眠る  新田次郎 」
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★ 雪崩注意報

四国でも 冬から 春先などに よく 雪崩注意報が出されることがあります。
以前は あまり気にすることなど なかったのですが、雪面の具合など やはり 気にするようになってきました。

南風など 急な温度上昇などで 急速な 雪解けが 進むようなときや、堅い雪面に 新たに積もった 不安定な雪など、いつなにが 起きても おかしくないのです。 


★ 実を言うと 一冬で 何度かは 不安定な 雪面に 出会っているのです。

降雪中 や 降雪直後 あるいは  堅い雪面にの上の 不安定な雪 南風で 急速な 温度上昇時 など 色々な ケースがあるのですが、

  実際 私のよく通う山域でも 不安定に雪が付いた 斜面で 足下から パサーと 板状の雪の層が 崩れるのは そう珍しいことではありません。

危なげな 不安定な 雪庇の辺りを 通過するのも よくあることなのです。
崩壊過程の 雪庇に 出くわして 肝を 冷やしたこともあります。

雪崩れた跡に出くわすのも ありますが、 朝 通った時は 大丈夫だった 雪面が 夕方 帰途に通るとき には 斜面が崩れていた ということもありました。

長年 登っているから 大丈夫 だというのは 無知の延長線 です。

何度か 危ない 経験するたびに 積雪期の山は 無雪期とは違う 難しさがあると 感じるようになっています。
雪の 山は やはり 何が起きても おかしくない というのが 本当のことなのです。


★ 雪国に 比べ 事故例は少ないものの

四国では 雪の 絶対量が少ないから まだ 事故にならないケースが多いのでしょうが、やはり それでも 積雪は 降るところには、降ります。

積雪が少ないから 却って 無知から くる 危険感受性の低さが 問題なのでしょう。


★ 昭文社の 山と高原地図 

昭文社の 山と高原地図「石鎚、四国剣山」  で よくみて見ると 積雪期の トラバース注意などと 地図上に書きこみされた ところがあります。 それなりに 過去の危険データ を基に 書かれていることで 疎かには出来ません。
積雪期の ルートの取り方は 雪面の状況次第で 色々 変わらなければいけない のが 基本です。

夏道 通りの 赤テープに 惑わされて 積雪期の ルートの取り方の基本が 取られていなかったりしていないか 反省 してみる必要があります。

雪のルートは 積雪状態など 自分で きちんと判断していくことが 大事なのです。


★ 夏道沿いの 赤テープ

雪のあるときは 本来 積雪期用の 雪道を利用すべきです。
場所によっては 夏道と 冬道が 同一 といったところもありますが、夏は通れても、雪があると 危険だ という 所もあります。

また 積雪期であっても 雪の量 雪質など考えて その都度 ルートの取り方など 判断することになります。

赤テープが あるから 雪道だ と思うのは 誤りで、自己の判断で、雪道を 決定すべきです。

むやみやたらの赤テープは 百害あって 一理なし ではないでしょうか。

私の 赤テープへの考えは ここにあります。 赤テープ考


★ 前出の「ドキュメント 雪崩遭難 」阿部幹雄著 山と溪谷社 発行にでてくる 四国の山域での雪崩事故 教訓


『 石鎚山雪崩事故の教訓として、次のようなことが考えられるだろう

1 「雪崩は起きない」と思っていた所で雪崩は起きる。
2 弱層テストを省略しない。
3 雪崩ビーコンを使う。
4 雪と雪崩の科学的知識を身につける。 』

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雪風呂に どっぷりと 入りたい時は是非、必要です。


単三 2本で 送信時 300時間と長持ちしますが、雪風呂の長湯は禁物です。
出来れば15分以内に、雪風呂から上がらないと、大変 危険です。



★ 雪の 怖さ

刻々と変化する 雪のコンディション
 道が 隠れて 安全 正確な ルートの取り方が必要
 雪が 降っていると 視界不良 ホワイトアウト
 湿雪で 濡れて 凍り 低温度 の障害
 積もって 深い雪になると ラッセルで苦労
 堅く 締まって 凍って滑りやすく
 不安定に積もると 雪崩
 急な温度上昇の雪崩など
こんな 危険が あれば あるほど 慎重に 行動していくようになるのですが、
それでも また別の 新しい苦難が 待ち受けています。

 更に 一番危ないのは 大丈夫と 思っている その固定観念が一番怖いのです。


雪崩に関連するサイト内の他のページ

三嶺 天狗塚 付近 雪崩(2006 02 22)

低視程の牛の背

平成20年 冬 天狗峠

雪崩 2008

『雪山100のリスク』


2004年03月21日 第1版制作
2008年4月6日 更新

電気仕掛けの山道具

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電気仕掛けの山道具

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昔 懐中電灯ぐらいしか 電池で動作する山の携行品は無かったのですが、今では実に 沢山の道具に電池が使われてます。

本当は 電気のない ローソク やランプの原始的生活が 山の 基本なのですが、携行品など よく見てみると、電気仕掛けの 山道具が いつのまに こんなに 沢山増えているのかと 気が付きました。

電気仕掛けに頼っていると 万が一 電池切れの時には サバイバル的な 状況に 追い込まれる可能性があります。

はじめから 電気仕掛けのない 全くない  電気のいらない 山のほうが いいんですが。。。


★ GPS 
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電池の消耗が 激しいのが、GPSです。
 電池 大食いの代表なのです。 

長い行程では 電池交換を 繰り返します。 
予備電池の 重量増に泣きます。

それでも 肝心な時に 電池切れ よくある ことなのです。


★PDA
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GPSと繋いで トラックログを 保存したり、Garmapで 現在地を 表示したりするのに使います。

ログ保存は良いとしても、現在地表示は カーナビでの 表示と 同じで 鋭い方向感覚を 失わせ 読図力の 低下を招きます。

その他 PDAで MP3の音楽が聞けたり、メールの送受信が出来たりします。

内蔵電池の消耗は激しいので 重たくなりますが バッテリーパックを 使用しています。


★ ワンダースワン
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ゲーム目的でなく GPSトラックログの取得などに使いますが、普通では飽きたらず更に 貪欲に GPSトラックログの取得を使用とするときなどに使います。

GPS本体で保存した ログを 大量に保管したり、garlog を利用して 夥しい量の トラックログを連続的に取り入れたりすることが出来ます。

ワンダースワン自体は 単三電池一本で とても長時間使えますが それより GPS本体の方が電池が持たないので GPS本体は電池交換を何度も繰り返します。


★ケストラル 2000
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風速 温度 など たちどころに 測ってくれます。


本当は 寒い 暑い 風が強い 弱いの 感覚を磨き、 危険が迫っているかどうか 鋭くキャッチする山勘が、一番大事です。

CR2032電池で250時間持続

この 風速計については ここもご覧下さい


★ オルトボックス x1
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雪風呂に どっぷりと 入りたい時は是非、必要です。


単三 2本で 送信時 300時間と長持ちしますが、雪風呂の長湯は禁物です。
出来れば15分以内に、雪風呂から上がらないと、大変 危険です。


★ 時計 高度計付き
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電池式 時計 高度計 気圧計 方位計

高度などは 簡単に 出てきますが、きちんとした、標高の分かっているところで、高度補正をしておく必要があります。

この高度計の おかげで、読図力は 低下したという 意見もあります。


★ ヘッドランプ
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暗闇で 昼間のように どんどん 歩けるには まず 目を慣らすこと が 昔の人でした。一度 電気のある 明かりに 接すると 瞳孔が慣れて暗闇が見えなくなります。
ですから 夜間行動中に 突然の電池切れ。などという時には 暗闇で 電池交換するのは 大変な 作業なのです。(メイン電池とは別に 補助電源と LEDランプ付きのヘッドランプもあります)
 LEDランプは 電池の持ちは 長いが やはり 少し暗いのです。

一晩中歩き続けられる パワーを持っている方なら 故障や 電池切れ球切れ など 色々なトラブルに備えて おく必要があります。
 
単三 2?4個で 明るいと すぐ電池が切れるし 暗いと 長い寿命なのです。


★ ストロボ ランプ
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目立ちたい 時には 抜群の 効果があります。

ただし 平常時 山稜などで 戯れに これを使って いると 何か助けを求めている のかと 間違いなく 勘違いされます。

くれぐれも 平常の時は ご使用を 控えてください。

実際 よく使うのは 夜間 交通量の多い 歩道のない道路を 車に はねられないように 路肩を テクテク 歩く時なのです。

単三一本で長時間持ちます。


★ カメラ 
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左  機械式カメラ

 露出計測用に、一応電池を入れるようになっていますが、べつに電池が無くても、目盛りを、自分のカンで合わせれば、シャッターは切れます。


右  デジタルカメラ

電池がないと、ウンともスンとも動きません。シャッターも切れません。
専用の充電式リチウム電池使用、で 充電装置も、専用のが必要です。


★ 携帯電話と 緊急充電器
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安易な 救助要請だとか とかく 色々 批判の的に あるのが 携帯電話です。

電池は 多機能でない 旧型の単機能機種の方が 間違いなく長持ちします。

電話本体の 電池切れに 備えようとすると 単三電池からの緊急充電装置を 携行する必要があります。 


実際 山の中 まで 携帯電話で 追いかけ回されたくないのが 本当のところです。



最後に 電池の 充電ばかりでなく 放電も とても重要なのです。

★ 放電器
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充電式電池を、使っていて、継ぎ足し。継ぎ足しの充電を、繰り返すと、問題になってくるのが、メモリー効果によるパワー低下です。

リフレッシュボタンのついている充電装置もありますが、この 放電器は 安価で、簡単な装置なのですが、常にリフレッシュされた使い切ってからの、状態に戻してくれます。

人間も 充電ばかりでなく、放電器で完全放電する、ことが必要なのではないでしょうか。

ミニ四駆用の放電器ですが、ミニ四駆では完全放電は、良くないらしく 9割くらいの 放電が 一番 安定して 馬力が出るという 話です。



★ リフレッシュ放電

継ぎ足し 継ぎ足しの充電の 繰り返しと 過充電の毎日、 
 こうした日常生活から 脱却して

山は 人間 にとって 良い意味で リフレッシュ放電 になると 思います。

山へ行って リフレッシュ放電をしたら また 新たな 気持ちが湧いてくるものと思います。



2004年3月18日 第1版

風速計

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風速計

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「山で危険を避ける方法にはふた通りある。

第一は、科学的あるいは教科書的なアプローチによるもので、温度計、比重計、気圧計、風力計、傾角計などの使用や、雪面にあけたスノーピット、積雪の切断面テストなど、あらかじめ計算された観察によって状況を検討するものである。
この種のアプローチは非常に有効であるため、よく研究がなされている。

しかし、危険回避のための科学的なアプローチは、山の環境に対する本能的な感覚にとって代わられるものではない。
あくまで補助的なものとして捉えていくべきだ。観測計器や合理的な観察がどういう結果を示そうと、胸の奥の不安を打ち消すことが出来ないなら、行動を続けるべきではない。」

   「アイスワールド」 ジェフ・ロウ著 手塚勲訳 1998 山と溪谷社


★少し前から  温度計付きの 風速計を 山で使っています。

Kestrel (ケストラル) 2000で、11cm 4.2cm 厚み 14mm 重さ 42gの小さなポッケト気象メーターです。

http://www.nkhome.com/
風速 (最大 平均) 気温 体感温度が デジタル表示されます。


平成16年1月31日 三嶺山頂にて 後は 矢筈山

今まで 温度計は チャックの引き手に付属している小さな ものや 棒状の 雪温計を使っていましたが、小さすぎて、細かい温度が見えにくかったり、温度が安定するのに時間が掛かったりしていました。

風速計は 「強いな 弱いな」 という感覚でした。

瞬時に 一体 どのくらいの 風速が吹いているのだろうか、いつも 気になっていたのですが、すぐに正確に測ることが出来たらと思いつつ、いたところ、以前から気になっていた ケストラルを購入することとなった次第です。


★山中で  しばらく使用した後 使用感想

ちょっと立ち止まったくらいの 瞬時に すぐ 気温 風速が分かり 暑い 寒い 強風 弱風 が 実際の 数字で掴めるのは とても便利です。


温度 直射日光 を避け 地上 の 空気の 温度が 気温です。デジタル表示は 風で 小数点以下の 末尾の 数字が 細かく動きます。 空気も ばらついているな と感じます。 

風速は もっと ばらつきます 風の息がありますし 風向は 細かく変わり プロペラの軸と 多少 一致せず偏角が生じます。
 僅かな時間でも 風は 激しく ばらつきます。
一〇分間平均風速などと とても じっとして 待ってはいられません。

そこで ave 平均風速 を見ます。 


徳島県東祖谷山村 落合峠(1520) の 風速計 平成16 年1月
風の向きの変化に応じて 動く プロペラ型 かなり大きい音がしていた。
(訂正 風速計は 下の方に お椀型の在来型風速計があり 正常に 動いており どうやら  この大型のプロペラは 風力発電装置であるらしい。)

http://www.zephyreco.co.jp/index.html
http://www.zephyreco.co.jp/MAIN_S~nagano.HTM#list011


★感覚的に思っていた風の強さと ケストラルで計測した風速の 違い


 気温の違いによる感覚の差はあるものの、 大体 毎秒5m 未満は そよ風で 大した風でない。 10mを越えると 強いと 感じ始め、15mは強風です。 20mを越えると 歩くのに 困難があるような感じです。

もっと 強い風の時は 瞬間的にはあるでしょうが 、これ以上は 正直言って 風速計を取り出すのも 大変で とても 計測する気にならず 計測不可という感じです。

だいいち ここまで 天候悪化の時などは、予め目的地を変更して、もっと 風の弱い 地域の山岳へ 移動してしまうでしょう。


気温は 地上天気図でなく 高層天気図の 高層の温度分布図での温度と 殆ど良く似ています。
やはり高層の大気の流れがそのまま 山頂の気温とほぼ一緒にならわれるのだな 感じました。


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2004年2月3日 第1版制作
2004年3月29日 最終更新

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