2006年8月アーカイブ

花は盛りに

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花は盛りに

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山稜は 少し前まで咲いていた花にとってかわって また別の花が
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平成18年8月20日撮影

山稜は 少し前まで咲いていた花にとってかわって また別の花が 咲き出していた。

毎週のように この山域に来ていると、一週ごとに、少しずつ変化する花、草木などの植物、虫や鳥など動物の変化で季節の移ろいに気づく。

あれほど 青々しく 勢いのあった ミヤマクマザサも少し変化し 笹の間からのびる草は 少し黄色みを帯びてきた。

やかましいほどの蝉の声も、すっかり秋の虫の音にとってかわってきた。

まもなく秋独特の 鹿の鳴き声が 山中に響きわたり 深まる秋を感じさせてくれる。

こうして 山の自然の季節の移り変わりを 体感することができるのも この山域に 足繁く通い続けているからだろう。


特定の種類の花の開花に一喜一憂して フィーバーするのも良いが、様々な種類の花の動きや、草木の少しづつの変化など、数多くの動植物の動きとか、さらには標高の高いところから下の山里などが 季節とともに少しずつ変わっていく山全体の自然の様子など、これらをすべてを山歩きを通じて、じっくり 味わう方が 私には ずっと興味深く おもしろいのである。

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花は盛りに


 「花は盛りに、月は隈なきをのみ、見るものかは。
雨に対ひて月を恋ひ、垂れこめて春の行衛知らぬも、なほ、あはれに情深し。
咲きぬべきほどの梢、散り萎れたる庭などこそ、見所多けれ。」

徒然草 第百三十七段

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平成18年8月20日撮影

ガスで視界のきかない状態でも
山稜歩きをじっくり味わうことができる。


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人気のある山は、登山者が多い。

平成18年8月20日撮影

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2006年8月21日 第1版制作

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花は盛りに
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リーブノートレース"Leave No Trace"

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はじめて リーブノートレース"Leave No Trace"を知ったのは

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はじめて リーブノートレース"Leave No Trace"「来たときよりも美しく」を知ったのは,,オスプレイ社製の大型ザック「ハイランダー」に縫いつけられていた 小さな注意書きであった。

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大きさ6cm×12cmの布きれ 裏表に 英文で" Leave No Trace Principles "がこと細かく書いてあった。
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恥ずかしながら その当時 これに何のことが書かれてあっても あまり興味もなく、ただの注意書き位にしか思わなかったのは、自然環境への意識がまだ低かったせいだろう。


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「来たときよりも美しく」、"Leave No Trace"
その後 色々と 気になることもでてきて、 多少調べてみると どうやら、"Leave No Trace"は、アメリカで 自然を求めて レクレーションで 自然の中に入っていく人が急増して、 昔に比べ大変な数の人が自然へのインパクトを大きく与えるようになって、自然への影響が大変深刻となり、自然を守り 自然へのインパクトをできるだけ少なくするための運動、 行動規範が「来たときよりも美しく」の"Leave No Trace"であるらしいと分かってきた。

大勢の人が 皆 行動倫理として守り お互いに 自然へのインパクトをできるだけ少なくしようというのが 行動規範"Leave No Trace Principles"であった。

http://www.lnt.org/


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Leave No Traceの関係の本

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Leave No Traceの関係の本は いくつか出ていて その後 紐解いてみた。

 


ミニマムインパクト
 
 アウトドアの行動倫理を わざわざ  ザックに縫いつける精神がとても気に入って、このザックは泊まりがけで行くときはよく使うようになった。

ことに 日本でも最近著名山を中心に 登山者集中のため 踏圧の増加 裸地化 洗掘など深刻になってきた。(  洗掘 )
自然が許容する 許容範囲内での ミニマムインパクトにとどめるためにも この「来たときよりも美しく」を考えていかなければいけないのだろう。

来たときよりも美しく 日本語のページ(アーカイブ)
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現在の
Leave No Trace Principlesは

1 Plan Ahead and Prepare
2 Travel and Camp on Durable Surfaces
3 Dispose of Waste Properly
4 Leave What You Find
5 Minimize Campfire Impacts
6 Respect Wildlife
7 Be Considerate of Other Visitors

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2006年8月17日 第1版制作

http://www.lnt.org/

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リーブノートレース"Leave No Trace"

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山頂劇場


山頂劇場


  1. 平成18年8月5日 
  2. 三嶺登山口名頃駐車場
  3. 狭い山頂は 
  4. 本当の山頂劇場は
  5. 第一幕 第二場 「うなる 発電機」
  6. 第一幕 第三場 「深く打ち込まれたアンカー。」
  7. 第二幕 「深いアンカー痕」
  8. 第二幕 第二場 「大勢の登山者」

平成18年8月5日 三嶺山頂(1893m)

平成18年8月5日
三嶺山頂 「21.7度 1-2m 南風 曇り 山頂に大きなアンテナが立っている」

三嶺山頂 アンテナが立っていた。

5人で三日かかって担ぎ上げたという膨大な無線機材というが。。。

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裸地化の進む山頂で 登山者の使うペグ類とは桁違いの大きな影響を与えそうな、アンテナのステー類を固定するアンカーの深い打ち込み。
少なくとも、固定方法にもっと環境に配慮した工夫がいるのではないだろうか。

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また、以前 夜間に この山頂に 通りかかったとき
こうした移動局を登山者のいない夜間に限り開設していたのを見かけたことがあるが、狭い山頂なので、一般登山者との摩擦などトラブルを避けるためにも、大勢の登山者が山頂でたむろする日時とか時間帯を避けるとかの工夫をしていた。

さらに いえば こんな 大それた装置を 定置するというのが、オーバーユースの裸地対策で問題となる三嶺山頂、この狭い山頂、絶対にこの場所で開局しなくてはいけないのであろうか?

三嶺山頂のこの位置でも普通のザックで運べる範囲の荷物でこの山頂で 可搬式の小型アンテナを使い無線機を手に持って、別にアンテナを固定することなく、簡単な無線装置で簡易に山岳移動の無線通信を楽しんでいる人は時折、見かける。
この山頂のこの位置でというのなら、他の登山者に配慮した節度ある行動の範囲内で 別にトラブルなく 趣味で無線を楽しんでいる 良識ある方々を時折、見かけるのである。

今度のような年間通じても登山者の集中する、 夏の週末のハイシーズン しかも一般登山者で混雑する日中の時間帯、ただでさえ狭い山頂を テントとアンテナで狭い山頂を大きく占拠し、 大出力をねらってエンジン発電機を設置し、静かな山頂の静寂さを乱し、大型アンテナの深いアンカー打ち込み などなど。。とても 良識ある山岳移動局のマナーとは思えない。

(この移動局は この場所で平成18年8月4日?6日の間 運用した。)

こうした大規模山岳移動局の運用では、ことに狭い山頂の著名山においては 他の登山者と摩擦となるような 行動は慎み、登山者とのトラブルを避けるよう、今後は特に 環境などに配慮し、良識ある節度を持っておこなってほしいものだ。

環境に配慮し、良識ある範囲内で 常識的マナーを守った山岳移動局の運用が今後のアマチュア無線には要求されるのではないだろうか。


三嶺登山口名頃駐車場の看板

三嶺登山口名頃駐車場の看板(三嶺 (1893)登山口 名頃駐車場 )

「三嶺登山者の皆様へのお願い

剣山国定公園の三嶺(1893m)一帯は、
「三嶺・天狗塚ミヤマクマザサ及びコメツツジ群落」として国の天然記念物に指定されています。
しかしながら、近年では植生内への無秩序な立入による荒廃が進んでいます。
このため山頂部では、一部登山ルート以外への立入を禁止しています。
三嶺の豊かな自然環境を保全するため、下記事項の厳守について皆さんのご協力をお願いします。

1 登山道や三嶺頂上付近では、踏圧の影響による植生の裸地化が広がっています。
登山中や休憩時等にはルートを外れたり、植生内に立ち入らないようにして下さい。

2 高山の植物は、たいへんデリケートです。絶対に盗掘したり、傷つけたりしないようにして下さい。

3 山頂避難小屋にあるトイレは、たいへん小規模で汲取式のため、
できるだけ負荷を軽減する必要があります。
登山前に当駐車場のトイレを利用するようにして下さい。

4 当駐車場においては、アイドリングストップにご協力をお願いします。

5 各自のゴミは、自らの責任において必ず持ち帰って下さい。山のマナーです。

6 煙草などの火気の取り扱いには、十分に注意して下さい。

三嶺利用適正化連絡協議会 環境省 徳島県」

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著名山ブームの昨今 人気の高い山には 大勢の登山者が押し寄せている。
このような看板を設置するということは、それだけマナーが乱れているということかも?

山中で 守らなければいけないことは 沢山あるが、三嶺のような 著名山では、 自然環境に対してできるだけインパクトを与えないようにと、最低限のマナーの遵守が求められるのだ。


狭い山頂は いわば山頂劇場です。

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週末など 人気のある山 三嶺には大勢の登山者が押し寄せる。
狭い 三嶺山頂では 大勢の登山者が一時滞留する。

出会う 方々など 見ていると、狭い山頂は いわば山頂劇場だなと つくづく思う。

そういう自分も この劇場の参加者で演技者なのだが。

平成18年4月29日撮影

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こんな 山奥深い山頂でも、世の中の人の動き考えが、山頂へ映し出されている。

人々の 話し方 行動など見て、この山頂でも世の動きとは 無関係ではないなと感じる。

平成18年6月17日撮影

いってみれば 劇場のように次々に 名舞台が展開される。

360度の素晴らしい風景を眺めていても、人が映し出され 人間社会の縮図が上演される。

山中の、マナーの良し悪し、登山道 山小屋 山頂 など。他人の動きは目立つものなのだ。
せめて劇場内 自分も含めて 山のマナーはお互いに守っていきたいものだ。


本当の山頂劇場は

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他の登山者が あまり やってこない時期 山頂で展開される 「山頂劇場」では、本来の 劇を満喫できる。

流れる雲 遠くの山々にかかるガス、風の動き、風の音、遮られる日差し、すべてが瞬間、瞬間こと細かく演じられ、何時間居ても飽きがこない。仮に ガスで白一色であっても、 それだけの 劇でも面白いものだ。
平成18年1月8日撮影

刻一刻の自然が見せる様々な変化は、本当に素晴らしい。
すべての演技を見ることはできず、いつも 途中で席を立って、劇場をさり、下山しなくてはいけないのは、とても残念だが、また 次にやってくるようにと思い続ける原動力に繋がる。



山頂劇場 第一幕 第二場 「うなる 発電機」

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三嶺山頂(1893m) 平成18年8月5日撮影

うなる 発電機。
静寂の 時空間を引き裂く。

本来聞こえる筈の かすかな谷間の沢音、風のささやき、小鳥や虫のさえずりなどの、 自然の合唱を台無しにしてしまう。

狭い山頂で 大勢の方々が、ともに至福のひとときを、心から味わおうとしているのだ。

ハイシーズンの週末の 登山者が集中する時間帯、このような場所では
お互いに迷惑のかからぬよう、各人が良識を持ち、節度をわきまえた行動をとることが是非とも必要だ。


山頂劇場 第一幕 第三場 「深く打ち込まれたアンカー。」

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三嶺山頂(1893m) 平成18年8月5日撮影
深く打ち込まれたアンカー。

登山者の使うペグとか オートキャンパーのとは 桁違いのインパクトを与える大きなアンカーの打ち込みが行われていた。

この大型のアンカーを打ち込むために、鉄製の本格的大型ハンマーの持ち込み。
三嶺山頂の裸地化が進行し、大きな問題になっているという現状を、一体どう理解しているのだろうか?


200名山の三嶺など著名山は近年、増えすぎる登山者で 登山道は浸食され、山頂はオーバーユースによる裸地化が進み、 三嶺名頃登山道が名頃から歩いて登るようにされたのも、 登山者の増加と浸食、裸地化対策という深刻な問題への対策なのだ。

その昔 三嶺山頂で、山岳移動局の運用された経験があった としても、著名山登山を巡る 最近の動きは聞いていないのだろうか。

思い起こせば その昔 携帯電話が でまわりだした頃、新幹線に乗っていると、大声で携帯電話をかけている方に出会ったものだった。
その当時 まだ普及し始めで、持っている人の数が多くなかったから、そんなに問題にならなかったのだろう。

しかし 携帯電話の普及とともに 携帯電話のマナーが問題となり、トラブルも増え、そのうちデッキでの使用とか、マナーモードの着信音設定などが車内アナウンスで ひつこく言われるようになった。

今日では携帯電話は行き渡り、「新幹線や電車内ではマナーモードに切り替え、通話はお控えください。」とか
自動車運転中の携帯電話禁止などの携帯電話のマナーは当然守らなければならないルールとされている。

携帯の普及はもう みんなが守らなければならない ような段階となったのだ。

三嶺山頂でも 登山者一人一人が お互いに 気持ちよく さわやかに狭い山頂で過ごすには ルールをきちんと守らなければならないような状況になっているのである。


山頂劇場 第二幕 「深いアンカー痕」

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平成18年8月12日撮影

三嶺山頂で アンカー痕を見て愕然としました。
アンテナ支柱の痕は 大きく穴が開いて土の下にある根は引きちぎられていました。

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今度の件で 特に問題だと思ったのが
膨大な資機材の中で見かけた 大きな鉄製ハンマー。
金槌ではなく 石工や 鍛冶工が使う 大きな石頭の大きな図体のものです。 キャンパーの木槌とは打撃力が全く違います。 堅い 石混じりの地面にも入るでしょう。

三嶺山頂(1893m) 平成18年8月5日撮影

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その現場検証をかねて
一週間後の平成18年8月12日三嶺山頂を探査しました。

ありました。アンテナ基部の固定用アンカー痕。 

深い穴がそのまま残っていました。
普通 登山者は指定キャンプ地では小さなペグの痕でさえも穴埋め復旧するのに
大きなアンカー痕を なんと そのままにして 立ち去るとは 絶句。

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そのままでは 浸食が進行するので とりあへず砂を入れて 埋めておきました。深い深い。深かった。

三嶺山頂の浸食、裸地化対策に、ご尽力なされている皆様のご努力を踏みにじるような行為。
誠に遺憾なアンカー痕でした。



山頂劇場 第二幕 第二場 「大勢の登山者」

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平成18年8月12日
賑わう三嶺山頂(1893) 
夏山ハイシーズンの週末。混雑する時間帯。

この日も山頂での滞在中 19人が入れ替わりしていた。

アブが多いので 皆 長居はしないが、最大20人が一時、この山頂に滞留。

歩数にして 縦横10歩×5歩ぐらいの有効面積しかない 狭い山頂舞台。
このせまい 舞台の約半分を 占拠する事件が先週あった。

狭い山小屋とか、山頂など 特に混雑時には、他へ迷惑のないよう お互いが譲り合う気持ちをもって、皆で 楽しいひとときが過ごせるよう 心がけたいものだ。


著名山は大勢の登山者で賑わう。

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平成18年8月20日
三嶺ヒュッテから見ると、 大勢の登山者が続々と三嶺山頂へ登っていくのが見える。

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平成18年8月20日
あと少しで山頂。

続々と三嶺山頂へ向かう大勢の登山者。


山頂劇場

2006年8月6日 第1版
2006年8月20日 更新


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「あれば便利?」 、キャンプ道具
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剣山(1955)西島キャンプ指定地 2005年撮影

昔 オートキャンプの「はしり」のような「ご一行様」に夏はキャンプなどアウトドアのシーズンである。
昨今のキャンプの傾向は大型のRV車に目一杯の「便利な」キャンプ道具一式を満載した、いわゆるオートキャンプのスタイルが多いようだ。

こうしたキャンプスタイルは今日では何の違和感なく受け入れられているが、今から 何昔ほど前に、大都会からは ほど遠い、とある 山里のキャンプ指定地で、今でいうオートキャンプの「はしり」のような「ご一行様」に出くわしたときは全く驚いたものだった。

これでもか これでもかと 車から運び出される 膨大なキャンプ道具の数々。
一体 これは なんなんだろうか?机や椅子を並べて、ラーメンの屋台の出店でも こんな山奥で出店するのか?その当時は 駐車できるところと キャンプサイトとは 適当に離れていたのでこうした 荷物を キャンプサイトまで運び込むのは 大変な苦労がいるので こんな光景は全くの例外的だったのだ。
その当時 「山屋」は「いかに不便さを味わうか」

その当時 私などの「山屋」は 炊事、幕営道具といっても、担げる範囲の 必要最小限の程度の品素なもの 少々しか持って行けなかった。

その程度でも その当時の装備は 品質も悪く かつ嵩張り、重かった。
ザックの重さはそのまま行動の鈍さに繋がるので、山中での動きを重視する限り、炊事、露営道具などなどは 更に できるだけ切りつめた必要最小限の装備類しかもたないのであった。

だから「あれば便利だ」などという考えはなく、不自由なのは 当然だと思っていたし、そもそも 「いかに不便さを味わうか」が本来の山登りだと考えていた。 その当時の 山里のキャンプ指定地で見かけた膨大なキャンプ道具類は とてもザックに担いで運べるものでもなく 私などの「山屋」には全く奇異に映ったのだった。

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今日の情勢として快適な 便利なキャンプ生活

しかし今日の情勢として 世の中のキャンプスタイルとしてよく目にするのは 膨大な荷物を RV(リクレーショナルビークル)という大型車に詰め込んでいくので、キャンプ場のテントサイトも車横付けでしか キャンプできないようになり、いたれり尽くせりの 都会生活の延長のような 快適な 便利なキャンプ生活を楽しむのが 今では一般化している。

より便利で より快適さを楽しむのならそのようになるのだろう。

世の中では 便利さ、快適さの追求を否定できない現実があるのも事実なのだが。

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よりシンプルな装備である方が 自然との 接点は多い

だが、あえて 世の動きに逆らうようだが 「山歩き」 は山の中では 本来 もっとシンプルに 原始的であるべきなのだと思う。

何十年 経て その当時から私の基本的な考えは 今でもそう 変わっていない。 よりシンプルな装備である方が 自然との 接点は多いはずだし。

より自然と密接な関係を楽しむなら装備は より少ない方がよいのだ。

道具が多ければ多いほど 自然との接点は少なくなり 自然は遠のいていくものだ。

もっとも 正直言って 私の山歩きも 装備の近代化、というか 文明の恩恵を受けているのも事実である。

 今日「山屋」の装備類も高品質で軽量化し 昔に比べ よりコンパクトで高性能な山道具の恩恵を受けるようになっていて、そのため うかうかしていると折角 軽くコンパクトになったザックなのに、 「あれば便利」といって あれもこれも 不要なものまで ザックに詰め込んでしまう 誘惑に惑わされることになっている。

私の 山歩きも 「もっと不便に」 「いかに不便さを楽しむか」もっとシンプルに もっと山を楽しめるように していきたいものだと思う。

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深田久弥 氏 の著作より

「僕は何も回顧趣味に溺れるわけではない。
近代科学の恩恵にあずかぬことは馬鹿げている。
しかしヴァレリーが、近代の人間の精神的怠慢は科学の発達による、という意味のことを言っていたことを思い出す。
スピードとイージーが容易く手に入る結果われわれはもはや苦労して得ようとはしなくなった。
手軽な翻訳本が出てきたために誰も字引を引き困難して原著に就くものがなくなったようなものである。
精神の滋養となるものはそういう困難の中に存するのだが。」
深田久弥

山道具考
http://shumiyama.com/h24/yomoyama/yamadougu.html


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2006年8月6日 第1版
「あれば便利?」 、キャンプ道具

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