「道迷い」シンポのあと 『山岳読図大全』を読み直してみた

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「道迷い」シンポのあと 『山岳読図大全』を読み直してみた

2015年3月14日 シンポジューム 関西大学(高槻市)
「道迷い」シンポジュームでは いろいろな議論があった。

 読図 磁石 登山道 環境整備 レスキューなど 活発に議論された。

道迷い時の行動パターンについてのアカデミックな研究も有ったり、山岳団体でどう取り組んでいるのかなどの話もあったり 多方面な話題は 大変興味ふかいものがあった。

また 登る山域によって、また 低山 里山 高山 それぞれ違った「道迷い」が発生するので 山域の状況に応じた対策が必要になってくる。

大都市圏周辺の山域と 閑散な四国山地は 山域の条件が はっきり違う。

四国山地でも ごく一部の 著名山のメインコース以外は 大都市圏「道迷い」対策とは違った 四国山地の対策が必要になると思う。

当日 あまり 話題に出なかったことなど 「四国山地むけ」の「道迷い」を 整理しながら、シンポジウムで司会された村越さんの著書。

 『山岳読図大全』村越 真 著 2011年 山と溪谷社を 改めて 読みなおしてみた。

村越さんの いくつも発言 「ニュージーランドの 標識」など この本をひもといて 改めて 納得。

読図だけでなく 登山の総合力を 高めていく事が大事だと感じた。

以下 「道迷い」 について いつも思うことなど、大都市圏の山域とは違った 四国の狭い 山域での 「道迷い」私見である。

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1 歩いたところが道になる
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■もともと 歩いたところが道になるぐらいの 気持ちをもって 未整備な山域を主体に 山歩きしていれば 「道迷い」 などは いくらでもあること。

地図・磁石あっても いつも半信半疑で まわりの状況に つねに野性的な触感を働かせ ルートの保持に 十分に注意しながら 進んで行けば、ほんのチョットした異変にも すぐ気づき たちまち 冷静に対応して 軌道修正しながら すすんでいくことができる。

■はやく気づき 冷静に対応していけば 決して 「大迷い」に陥ることもない。

小さな迷いは 「迷わぬものに悟りなし」のことわざのとおりで よくあることで まったく 問題なく、すぐ復帰できる。

もっとも 冬場 天候が 極端に悪い 低視程のホワイトアウト時は やっぱり苦労するのだが。。。。

■ともかく 「道迷い」対策の ポイントは いかに はやく 「気づき」 「いかに 冷静に 対応できるか」だと思う。

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2 気づき
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■どうも 「ちがう方向」に進んでいるな、どうもおかしいな、とか、とうとう 道に迷っているのでは?

いつ どの段階で「道迷い」に はじめて 気づくことができるか?

「道迷い」の気づきは はやければ はやい段階ほど 修正は簡単。

「道迷い」に気づかぬまま 深みにはまっていけば、傷口は どんどん深くなる。

■「道迷い」に まったく 気がつかぬまま とうとう 崖の縁にきて 立ち往生してしまって、はじめて 「道迷い」に気がつく という場合などは
往々にして心理的なパニックに陥る。

はたして 「道迷い」の どの段階で 気がつくことができるか?

■できるだけ はやく気づく ようになるには 「つねに疑いを持って」 「謙虚な気持ち」で 落ち着いて つねに 周りの状況に注意しながら 進んでいかなくてはいけない。

風向き 沢音 雲 自然物などを 静かに 観察できる 幅広い 精神的な心の安定さが 落ち着きの 前提になる。

常に 落ち着いていれば 何事にも 疑いつつ すべてに 対応しながら より多くのものが見えてきて 気づきもはやい。

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3 パニック
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落ち着きの心の安定とは正反対が パニック。

■「道迷い」に気がつかぬまま 突然 崖の縁などにきて パニック。

「道迷い」は 心理的に あせりから パニックなどに陥りやすい。

動悸が はやくなり 視野が狭窄し、思考能力が低下する。

■「道迷い」は 登山者から 冷静な判断能力を たちまち奪いとってしまうのだ。

「道迷い」は 瞬時に 登山者をパニックにし 心理的に 絶望的な状況に陥らせ 冷静な判断力を失わせる。

■こうしたとき 「道迷い」から抜け出すには はじめに 十分 気を落ち着かせることが必要だ。

■精神的に安定すべく 腰を据えて まわりの状況をじっくり 観察把握してみて、 ここまで 辿ってきたルートなどを 思い起こしながら、 現在地の把握など 手がかりをつかんでいくなど さまざまな手立てを手順をよく いかに 冷静に対応できるかにかっている。

■迷って パニックってからだと 地図を見ても 現在地などは すぐには 判断できないだろう。

が、気を落ちつかすことで いろいろな 手立てが 浮かんでくる。

風 音 触感など 五感が 効いてくれば いろいろなことが見えてくる。

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4 「道迷い」は95パーセントが無事救出
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■「道迷い」は山岳遭難統計のうち 4割占めているが、

「道迷い」の 95パーセントは 無事救出という。

■「道迷い」が一次的要因なのに 二次的に 転倒滑落墜落などに 発展していくことも多い。

■また「道迷い」中の 悪天候のもとでは 急速に体温が奪われて 低体温症に 陥ってしまったりする危険もある。

■もし低体温症に ならないよう注意していれば、じっくり落ち着いて 冷静に判断して、足元に気をつけて 転落滑落に注意すれば、そう危険なことはなく 95パーセントが無事救出される はずだ。

■携帯電話などが つながって 110番・119番で 通報できるかという点はあるが 携帯通話可能圏内なら 95パーセントが無事救出できるのである。

(携帯電話での 救助要請の通報は必ず 110番・119番を使用する GPS情報が えられやすい)

■ともかく「道迷い」から パニックって 動きまわり 滑落・転倒・転落につながることだけは 避けたい。

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5 頭を冷やすな 低体温症に注意
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■世間では 「頭を冷やせ」とか よくいわれるが

山の中では 春秋冬など 寒い時期 など 体を冷やすのもよくないが、頭を冷やすのもよくない。

■というのも 頭を ぐんと冷やすと 脳の思考能力が低下することにつながるからだ。

「頭を冷やすと」たちまち 思考停止。

■実際 過去の「道迷い」遭難者のとった問題行動のうち いくつかは 低体温症から 脳の思考能力低下に起因していると 推測されるらしい点が多々ある。

■冷静な 脳の判断能力を維持するために 山中では低体温症にならないのは勿論のこと さらに「頭を冷やすな」が大事。

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6 パニックに陥らず 冷静な判断能力維持すれば かなりの割合で解決する
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■日本の「道迷い遭難」の無事生還率 95パーセントということは
下手に 携帯電話など通報手段が発達し 手軽な救助要請が増えてきている証拠なのかもしれない。

■従来の組織化された山岳団体に属する登山者(通称 「組織登山者」)は平均的に 道迷い遭難の比率が少ないという ことは
登山総合力、読図スキルなどの向上で 「道迷い」が 少なくなることを 明確に 示している。

■山は自己責任という基本にたって、 普段から 登山総合力とか 読図スキルを磨き 、あくまで 自力で冷静な判断ができて、つねに冷静さを維持できるようにすれば、 「道迷い」もせず 、安易に 救助要請することもなく、 より 安全な登山が楽しめるのではないだろうか。

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このページは、趣深山が2015年3月24日 22:35に書いたブログ記事です。

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