2020年12月アーカイブ

『雪崩事故事例集190』 出川あずさ著 2021年1月5日初版第一刷 山と溪谷社

過去30年間の日本国内での雪崩事故、 190事例を詳しく分析しています。

雪崩死亡事故は 平均 年6件発生で 年9人死亡ということで

多発する 中高年の 道迷い・転落滑落 遭難事故に比べ 少ないので 多雪地帯以外では 雪崩に対する認識も低いのでしょう。

また 190雪崩事故の分布は 中部山岳 や 北海道 東北 北陸の事例が多く、西日本では 大山付近、氷ノ山付近、と愛媛笹ヶ峰 事故例など 計6件についての 記述です。

■西日本では 地域的に 雪崩事故には やや 関心が薄くなりがちですが、

 序文のなかで きわめて示唆に富んだ 言葉があります。

"「どのような雪崩事故であれ、必ず、自分も同じような事故を起こしうる」と考えることが必要不可欠です。この視点を欠いていれば本書を読んだとしても、最も重要な点を理解できないままになるでしょう。"


■四国山地では 降雪は そこそこ降っていますし、雪崩地形は どこにでも あります。

実際 四国でも 何件かの 雪崩遭難が おこっています。

雪山へ向かうときは 雪崩は 他人事でなく 明日は我が身という 気持ちをもって いないと いけません。

--------------------------------------------------------------------------

■ところで 2020年12月14日

全国オンラインZOOMで アバランチナイトが開催されました。

日本雪崩ネットワーク(Japan Avalanche Network)

いままで アバランチナイトは多雪地域や首都圏中部などが主に開催されていて 西日本では大阪で 開催していていました。

 過去何度か 大阪まで聴講しに いきましたが 今冬は コロナ禍で オンライン 開催。

大阪開催では まず聞けなかった 新潟 白馬 などの 大雪地帯の 雪崩対策専門家や スキーパトロール 山岳ガイド 山岳遭難救助隊の話が 直接 きけて 大変参考になりました。

--------------------------------------------------------------------------

■誤った成功体験 『雪崩事故事例集190』 出川あずさ著 62ページ

「ある斜面が雪崩れると わかっていて滑り込む人はいないだろう。つまり当事者の積雪コンディションに対する確信が、どこかで誤っていたがゆえに事故は発生する。

同じ斜面でインシデントが発生すれば、自分の判断が危うかったことに気づくキッカケになるかもしれない。

しかし、それがなかったらどうだろう。

積雪には雪崩を発生させうる脆弱性が存在していたにもかかわらず、自分の状況認知は適切だったという「誤った成功体験」しか残らない可能性が高い。そしてそれは次の意思決定に影響を与える。

誤った成功体験が生じるのは、結果が良ければ意思決定も良かったに違いないと、私たちは考えがちだからである。

意思決定と結果を短絡的に結びつける考え方にいると 良い意思決定をしていても、悪い結末がありうることを忘れてしまう。」

62ページ
『雪崩事故事例集190』 出川あずさ著 2021年1月5日初版第一刷 山と溪谷社

--------------------------------------------------------------------------