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2009年9月23日の渋滞状況 その一
混雑する道路の刻々と変化する交通情報なら有益なカーナビだが
万能ではなく 失われる面もある。
2009年9月23日の渋滞状況 その二
カーナビの普及に思う
本来 磨くべきは 方向感覚 位置感覚 距離感覚
このところ カーナビの普及が著しい。
カーナビは確かに便利な道具だ。
カーナビとは自動車に車載用のGPSを利用したナビゲーションシステムのこと
で、最近のカーナビは大きく進化しつつあり、HDDに大容量データを入れてあ
り、カーナビによる案内は痒いところに手が届くほど至れり尽くせりになって
きている。
まず 目的地として電話番号でも 住所でも入れて 目的地設定すれば あと
は、その目的地まで懇切丁寧に700m先左 300m先右と その都度 適切な音声
ガイドまでしてくれ 知らない土地でも全く迷うことがない。
ただ あっちだこっちだと機械に左右されて 先達されていくのは私のような
古いタイプの人間には 精神衛生的にあまり心地良くないことで カーナビ
アレルギーというか とても抵抗感を感じるものである。
といっても 今日では カーナビは まことに 有益なナビゲーション補助装
置であって、適宜 使いこなせば それなりに面白いものでもある。
ところが 先日 知らないところへカーナビばかりに頼って もう数回も同
じ箇所に通っているはずの 若い人に そこへの道順を口頭で尋ねたところ
いつもカーナビばかりのためか そこへ至るルートの説明が全く明快に返答で
きなかったのにはさすがに驚いた。
「高速00道 00ICをでて **方面の国道000号へでる
国道000号を1km 南下 直進 ガソリンスタンド00石油交差点を右折 西進
500mで---」
などといった説明が 口頭では全然できないのだ。
聞いてみると 大きな概念図すらも頭に入っていないようで 全くナビ任せで
道筋をどう表現するかなどわからない といったような状態だった。
つまり 目的地へは ただ ナビのいうとおりに進んだというだけで なんら
どの道をどういうように辿ったかなど全く関心がなく おぼろげな説明しか
できないのだ。当然 そこでの東西南北の方向感覚も全然ない。
カーナビ頼りだと道を覚えないとは以前からよくいわれていたが、何回もいっ
て この調子では なるほど カーナビ頼りでは 全く 位置感覚は獲られず
方向感覚 位置感覚は 常に 頭にたたき込んで行かなくては 獲られない
ものだと思われた。
カーナビは便利だがこれに頼ると人間の能力は間違いなく退化するのは間違い
ない。
私など その昔 カーナビのなかった時代に育った世代である。
あらかじめ 事前に道路地図を頭に入れ 方向感覚 距離感覚 位置感覚を研
ぎ澄まして 知らない土地でも 一発で 目的地へ到達していた 昔の時代に
鍛えられた。
昔取った杵柄は今日でも衰えていないばかりか いまでも知らない土地での土
地勘は健在である。
ナビがなくても 地図がなくても 大体 おぼろげながら 大きく 迷うこと
もない。
頭にたたき込んでいくには まず 何より大切なことは 研ぎ澄まされた位置
感覚 方向感覚 距離感覚なのだが これは道路上だけの問題でもなく 山の
中でも全く一緒である。
地図 磁石 GPS ナビゲーションの補助となる道具は色々あるが 何も持た
ないでも 野生動物が 本能的に的確にナビするように 本質的には 研ぎ澄
まされた 方向感覚 位置感覚を鍛え上げていかなくては 地図 磁石 GPS
も活きてこない。
カーナビを使うのは いいが、その功罪を知っておくべきで、方向や 位置
距離の 野性の感覚はきちんと磨いておくべきだ。
このところのカーナビの普及には目を見張るものがあるが その便利さと引き
替に 人間が本来持っているはずの方向感覚 位置感覚 距離感覚などを失っ
てしまったのではないかと危惧するばかりである。
人間のもつ 本質的な感覚の大切さを改めて強く感じる次第である。
「 ナヴィゲーション
登山者は一般的に、山岳景観の中にさまざまな目印を使って方角を決めている。
しかし、嵐やホワイトアウトに見舞われた際には目印は見えなくなるため、地
図やコンパスを使いこなす必要が出てくる。地図から方位を読み取って山を歩
く能力、顕著な目印ふたつを使って三角法で自分の位置を地図上に割り出す技
術、地図の等高線を細かくチェックして危険な地形や行き止まりを巧みに避け
ることなど、どれもきわめて大切な技術である。
しかし 地図とコンパスに完全に頼りきることは望ましいことではない。地図
がなかったり 、コンパスを紛失してしまった場合、ポリネシア人が島から島
へ何の助けもなしに大海原を航海するように、研ぎすまされた第六感が本領を
発揮するはずだ。
私たちはだれもがこうした本能を持って生まれてきており、自分の位置やそこ
へどう行くのか、自ずと知ることができるはずだ。こういった本能を引き出す
ことは しかし ある程度のプロセスを必要とする。テクノロジー漬けの現代
社会では本能は埋もれてしまっている。もっともそれは訓練によって掘り起こ
すことが可能なのだ。」
『アイスワールド』1998年2月25日初版
ジェフ・ロー著 手塚 勲 訳
山と溪谷社
ISBN4-635-16806-9
2007年9月23日 第1版制作
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