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矢筈山(1848)

★令和4年2月12日概念図 記録 写真




2022 令和4年2月12日 矢筈山(1848)

【天候】 晴れ 曇り

【記録】

木地屋橋 6:22 --- 矢筈山 (13:28--14:32) --- 木地屋橋 16:36

【山頂】

例年 1月-2月にかけて この山域で 一番 深雪となる事が多い 矢筈山。

例年 遅くまで 残雪が残るなど 雪の深さでは 四国の山の中でも とりわけ 雪深いとの定評があり、四国の中でありながら 深い雪で いままでに 数多くの貴重な体験をさせていただいた 冬の矢筈山。

2021-2022年の冬は まずまずの積雪に恵まれているので 2月の矢筈山の積雪具合が とても気になっていた。

■県道赤松木地屋線は通行可だが 林道大惣線は大規模崩壊で 長期的に通行止め。

■木地屋橋に駐車し まだ暗いうちに 出発。

木地屋橋からの 一宇林道は ありがたいことに 野生動物のトレースだけが雪面に残っていた。

今日一日 深雪を味わって 存分に 楽しめそうだ。

2022年1月2日に比べ 雪は増え しかも 南国独特の 重い湿雪。

登っていくと 雪は どんどん増えて きて 歩きのペースは ドぐっと 落ちていく。

1500m付近からの矢筈山北面の 陽のあたりの悪い 急斜面の登り箇所は 下部の雪の支持層の上に 30-40センチの まだ固まらない重湿雪が不安定に乗っていて スッテップが崩れやすく 難渋し、体力を大きく消耗。

今冬 本格的に ラッセルらしい 手強い ラッセルとなった。

■縦走路に出てからは いよいよ 雪庇帯の通過。

昨年 2021年1月2日 山頂手前の 矢筈山 北側稜線で 雪庇崩壊にであい すぐ下の木にぶつかり 足を打撲するという 痛い目にあったので、今回 慎重に行動。

雪庇連続帯を行くと それまで雪面に続いていた 野生動物の足跡が 灌木帯の 側へ迂回していくのが確認でき、西側の灌木帯に迂回路をとるかどうか チョット気になったが そのまま進行してしまった。

慎重に灌木ギリギリラインを進み なんとか雪庇帯の 2021年1月の崩壊地点まできたところ、近づいただけで 目の前で 突然の 雪庇崩壊に出くわす。

人が手前までくると なんの 前触れもなく さっと風が吹いたような感じがして 一気に 大きな雪庇が落下。

すぐに 下に叩き落とされた 雪の音が 下から大きく聞こえ 肝を冷やす。

もともと 疑心暗鬼で 行けるかな どうかな という 気持ちで 行きたい気持ちを セーブしながら じっくり 観察しながらの 慎重行動だったので なんとか 雪庇崩壊に巻き込まれることはなかったものの 間一髪の 危うさだった。

過去 この雪庇帯稜線で 雪庇崩壊に出くわしたのは 何回かあるものの もう 運は使い果たしているかもしれない。

やはり 運の良さだけでは 駄目。

野生動物でも 危険を事前に察知し 避けて 迂回する。 

野生動物の アニマルトラックから もっと 多くのことを学ぶべきだったと 猛省。

帰路は もちろん野生動物の教えに従って 崩壊箇所を避けて 灌木帯に 迂回した。


■木地屋橋から 約7時間かかって 矢筈山頂へ。

矢筈山 「マイナス0.4度 北1-2m 晴 曇り 視界良好 日差しあり とても暖かく感じる。剣山 次郎笈 三嶺 西熊山 天狗塚 牛の背 の山並みが 白く輝いて見える。祖谷谷も真っ白。

阿讃山脈の向こうに 遠く 讃岐平野もみえる。 山頂標識もだいぶ埋まってきている。」(累計登頂回数 168回)

■山頂で 眺望を堪能していると たちまち1時間経過。14時半になってしまった。

時間が遅いので 石堂山方面の縦走は断念。

■雪庇崩壊に でくわした だけに 帰路は 素直に 一番 無難な きたみちを帰ることにし きたみちを ゆっくり下り 木地屋橋へ戻る。

■山中では 誰にも会わず、0名。野生動物以外の トレースなし。

■雪崩に巻き込まれたのも 落合峠方面からの矢筈山。(2011年3月 落合峠(1520)から 矢筈山(1848)への途中で雪崩に遭遇)

雪庇崩壊なども 今回 含め 過去 何度も経験。

もう運は 使い果たしたと 多雪地帯ならではの 山の難しさを 今回 また改めて 感じた次第だった。

「良い判断は経験から、経験は悪い判断から得られる」
http://shumiyama.blogspot.com/2012/03/blog-post_1759.html

2022 令和4年2月12日現在
累計山行日数 1971日(内 四国 1581日)

【動画】

https://youtu.be/aNtnEoec1xM


【写真】

flickr
https://www.flickr.com/photos/shumiyama/albums/72177720296646843

ヤマレコ
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3999411.html

YAMAP
https://yamap.com/activities/15674091

【APRS】

2022年2月12日 APRS(Automatic Packet Reporting System)

APRSは 山中の登山者の現在位置を リアルタイムで 地上側で パソコン・スマホのグーグルマップ上にて閲覧でき、山岳遭難対策には きわめて 有効なシステムです。

ただしアマチュア無線家の皆様によって運営されていて アマチュア無線従事者の資格と アマチュア無線局の開局免許が必要となります。
今回も アマチュア無線位置情報システムAPRSネットワークを しっかり使わせていただきまして、多くのアマチュア無線家のみなさんには 大変お世話になり ありがとうございました。



アマチュア無線の電波をつかうJJ5MDM-7 
今回 2台とも順調。
http://aprs.fi/#!call=a%2FJJ5MDM-7&timerange=86400&tail=86400


「 JJ5MDM-5 」携帯電話網ネット接続環境からスマホアプリ「APRSdroid」使用。今回 順調に動作。
http://aprs.fi/#!call=a%2FJJ5MDM-5&timerange=86400&tail=86400


「 JJ5MDM-7 」と「 JJ5MDM-5 」を 同時に表示
http://aprs.fi/#!mt=roadmap&z=11&call=a%2FJJ5MDM-7%2Ca%2FJJ5MDM-5&timerange=86400&tail=86400/

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IBUKI.run 活動ログLIVE配信 2022年2月12日



https://ibuki.run/
リアルタイムに現在位置を表示公開。

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【気象】


令和4年2月12日 午前9時 地上天気図


令和4年2月12日 午前9時 500,300hPa高層天気図


令和4年2月12日 午前9時 850,700hPa高層天気図


令和4年2月12日 レーダーアメダス合成値(気象庁発表)過去24時間降水量変化:動画



短期予報解説資料






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    ■定点観測 積雪量比較 矢筈山(1848)
    https://shumiyama.com/kiroku-huyu/teiten/yahazu.html

    ■定点観測 積雪量比較 矢筈山(1848) 北側稜線
    https://shumiyama.com/kiroku-huyu/teiten/yhazu-ryosen1.html

    ■定点観測 積雪量比較 石堂山(1636)
    https://shumiyama.com/kiroku-huyu/teiten/isidouyama.html

    ■定点観測 積雪量比較 石堂山 南 水場標識
    https://shumiyama.com/kiroku-huyu/teiten/mizuba-isidou.html

    ■定点観測 積雪量比較 白滝山(1526)
    https://shumiyama.com/kiroku-huyu/teiten/sirataki.html

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    【雪深い 矢筈山】

    ■剣山系の山域でも とりわけ 雪深い 矢筈山。
    地味だが雪が多いと かなり手強い山だ。

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    【アプローチ】

    ■つるぎ町からの アプローチの徳島県道 木地屋赤松線 の先、 林道大惣線は、過去の 大雪の時などは、大抵の場合 林道斜面からの雪崩も発生したりしている。

    最終民家を こえて 車で 奥まで入っていたりすると 日中の雪崩で うかうかすると 退路が遮断されたりする危険もある。また ここは 落石も多い。

    大雪の時でも 一番安全策は、除雪サービスされている範囲内 木地屋の最終民家付近で 駐車すれば なんとかなる。

    原則「どんな場合でも 最終民家手前の駐車であれば まず絶対間違いない」

    注(最終民家でも 廃屋でなく 『人が実際住んでいる最終民家』)

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    ■工事などでの 除雪は 都合により 取りやめになることもあり 要注意。

    最終民家手前での駐車という 「安全策」は、今回は とりこし苦労だったかも しれないが 片川沿いの林道は 基本的に 除雪サービスのない林道。

     車がスタックし Uターンもできない状態になれば あれこれ脱出に苦労し、駐車場所も 掘り起こさなくてはならないので、30分ぐらいは すぐ経過しまう。
    手前に駐車して30分歩いたほうが 時間的にも 精神的にも はるかに 余裕ができる。

    ここでは 過去の大雪時 何度も 痛い目に遭った経験で 「羹に懲りて膾を吹く」ぐらい より慎重になる。

    なお冬期間工事中では 工事関係車両が 駐車スペース 作業ヤードなどを占めているため工事関係車両の邪魔にならないよう はるか手前に駐車しなければならない。 

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    【大雪の時の難所】

    ■片川沿いの山道

    急峻な溪谷の中腹を まいて通過する 山道は 大雪のつき方次第で 一気に難所に。
    さらに 大きな 高捲きしたことも過去 何度も。

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    ■橋 片川沿いの橋

    橋の上に 大量の雪がつもり キノコ状態になり どこが 橋本体か まったくわからなくなる。
    わたりながら キノコ雪を 叩き落とすとなると 一気にブロック崩壊しそうで 大変危険。
    こうした時は 橋は諦めたほうがいい。

    うまくいけば スノーブリッジで渡れるか そもそも冬は水量が少ないので 徒渉のほうが 安全確実。

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    ■大雪時は 「2連橋片川 左岸」より 「片川 右岸」のルートをリコメンド

    片川にかかる2連橋を通って 片川 左岸を まいていく 道は 南面で 雪崩が発生する 危険箇所があり 過去何度も デブリを目撃している。
    大雪時、場合によっては 更に高捲きするか・左岸沿いをやめて 「片川 右岸沿いのルート」を選択したほうがいい。

    このところ 大体において 「片川 右岸沿いのルート」を選択。
    この場合 確実に ルートファインディングできることがポイントとなる。

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    ■矢筈山(1848) 山頂北側稜線

    過去 何度も 苦労している箇所で 雪庇 張出しが大きい。

    踏み込まなくても 微妙なバランスで成り立っている 大きな張出しは、近づくだけで一気に ブロック崩壊する場合がある。過去 危険を感じて 風上側の灌木帯に 入ることも 何度もあった。
    雪のつき次第で 特に要注意。

    踏抜き ブロック崩壊 に細心の注意をはらいつつ 慎重に通過 する必要あり。

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    ■白滝山 木地屋下山分岐標識から から 石堂神社 への 下降

    夏道は 分岐から100m すぐ尾根南側を捲いていく ここが 最初の 関門。
    寡雪のときは 夏道は問題なく通過できるが
    大雪の時は南斜面で 大規模雪崩が発生する。

    大雪のときは 稜線どうしで 冬道で 下るのが 大正解。

    大雪の時 稜線を 下りながら 夏道を見ると、
     案の定 斜面全体 雪が いっぱい雪崩れた痕跡が残っている事が多い。





    ●二万五千分の一地図  「阿波中津」「古見」
    トラックログ取得はGarmin GPSmap 60CSx使用
    令和4年2月12日第一版

    ご注意
    この登山道は十分には整備されていません。険しい山道が続いています。
    気象条件やあなたの技量と体調をよく考えて、適切な装備を準備した上で、くれぐれも慎重に判断し自己責任で行動してください。
    自然へのインパクトを出来る限り少なくするよう心がけましょう。


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